【映画感想】グリーン・ゾーン ☆☆1/2 (ヘンな感想注意報)
うーん、題材は興味深いのだけどね...
やはり映画というのは、ドキュメンタリーでなく劇映画の場合は、キャラクター個人に「寄った」視線の方が伝わりやすいのかな、と思った。「ハート.ロッカー」みたいに、ある人の個人的経験をクローズアップで描くことで、かえって観客が自ら想像力を働かせて、全体像に思いをはせるようになる。この映画の場合、「全体として何が言いたいのか」が最初から分かりすぎるので、なんか主人公が、「言いたいことを言うための道具」みたいに見えてしまうのです。
いや、どんな映画だって、キャラは話を語るための道具だと言えないこともないのですけど。でも、こうまで個々のキャラの役回りがはっきりしすぎていると、どうも醒めてしまうのです。
もちろん、この映画のテーマが正しくないとかどうでもいいとか言っているわけじゃないのですけど。でも、どうしても、「大量破壊兵器は始めからなかったって?それはとっくに知ってるよ。で?」と思ってしまうのです。
でも、つい「知ってるよ。だから?」となってしまった後で、そう思ったことに愕然としたり。こんなめちゃくちゃな話が、「だから?」になってしまうって、めちゃくちゃなことだよなあ。慣れって怖い、というか。
だからまあ、そういうことを改めて思い出させてくれるという意味ではよい映画なのかなあ、とは思ったのだけど...
でも、これはホントに偶然なんですけど、この映画を観た直後に「The Daily Show」のアーカイブを漁っていて、この問題が明らかになった直後のセグメントを見たのです。
The Daily Show with Jon Stewart 2003/7/10
この2分30秒のセグメントの方が、映画よりこの感じをよく表現しているかな(笑)。
このセグメントの訳をつけようかと思ったけど、話がそれすぎるんで、いったん切って明日にします。