The Best of the Decade: 2000年代映画ベストテン (8-5位)

昨日のつづき。

8位 ビューティフル・マインド(2002年)

1本1本の質は高いのに、長期的インパクトという面ではどうしても分が悪くなってしまうシリアスドラマ映画ですが、1本ぐらいは入れないと。

でも、これって...本格伝記ドラマにしては「変」すぎる映画なんですよね実は。いや、いい意味で。ポール・ベタニーのキャラクターなんて、普通の伝記ドラマの発想では出てこない設定ですよね。そういうところが好きなのですが。

特設ネタバレ掲示板を作って、みなさんとお喋りしたのも懐かしい思い出です。伝記ドラマなのに、こんなにネタバレを気にしないといけない映画だったのも「いい意味で変」たる所以でして。

7位 ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!(2006年)

この10年間で私が観た中で、「トイ・ストーリー2」と並んで、最も完璧に近い映画。

考えてみれば、コメディとしても、この10年間で(映画では)一番笑えた作品かもしれない。(それは、ちょっと残念なことですが。)

6位 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (2007年)

あー、もちろんというか、1作目〜6作目全部の「合わせ技」です(笑)。5作目が一番、出来が良かったと思うので。

5位 ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 (2004年)

アメリカのサイトの「2000年代ベスト映画リスト」の類で、ベストに挙げられることが最も多かった映画。

これほど世間一般の評価が高いと、ひねくれ者の私は外すか、少なくとも「ハリー・ポッター」より下にしたくなったりするのですが...ま、本も含めた全体としての私の「好き度」はともかく、映画単独の品質で言えば、いくらなんでもこっちが上だろうとは思うので(笑)。

でも、考えてみれば...「ハリー・ポッター」と「ロード・オブ・ザ・リング」のシリーズは、映画を映画単独で評価することを不可能にしたという点で、2000年代の変化を象徴する作品かもしれない。「映画」という言葉が、作品そのもとのは別次元の、ある一メディア形態の呼称に過ぎなくなり、「映画評論家」とか「映画ファン」とかいう言葉が意味をなさなくなってきた10年だったような。私自身も、いつの間にか「映画ファン」を名乗らなくなって久しいし。

なんてことを言いながら、まだこういうベストテンを作ったりしているのですけど。だからこういう、「合わせ技」とか言ってるユルいベストテンになる(笑)。

4位〜は次回。