NY 断片的な旅行記(その12)The Daily Show Taping Report 3

Q&Aセッションのつづきです。

女性の質問者が、彼女の子供たちのお気に入りの映画は「Doogal」(ジョンが声優をやったアニメ)だと言いました。ジョンはすかさず、「お子さんにはもっと良い娯楽を与えないと!」

Doogal」は、もともとイギリスの子供向きアニメ映画で、ジョンはアメリカ版の吹替えに出演しています。日本未公開で、アメリカ版DVD買うほどでもないかな〜と思って、私も見ていないのですが。ネットで調べたところによればジョンの役は「邪悪な魔法使いZeebad」。↓コレ(右)です(笑)

彼女の質問は「役作りはどうやったのですか?」というものだったのですが...ジョンの答えは「役作り?脚本も読まなかったよ!」

ジョンは、最初に「外国のアニメ映画のアメリカ版吹替えを作る」と聞いて、「チェコかどこかの映画かと思った」のに、イギリスのアニメを吹き替え直すのだと聞いて何じゃそりゃと思ったけど、プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏が直々にジョンに電話してきて、説得されてしまったそうです。「で、気がつくと、ぼくはマクドナルドのオマケになっていた!」

マクドナルドのオマケとは↓コレです(笑)

「Doogal」アメリカ版のプロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏はミラマックスの創業者で、ご存知泣く子も黙るハリウッドの超大物。ジョンとも知り合いみたいな感じでしたね。というか、ワインスタインさんぐらいになると、ショービズ界の主要人物は全員、いきなり電話しちゃう間柄なのかも。

ジョンはワインスタイン氏との電話を、ワインスタイン氏のモノマネで再現していました。私はワインスタイン氏の声を聞いたことがなかったのですが(名前は当然知ってたけど)、分からないながらも、「フレンドリーだけど強引」な雰囲気が出ていて面白かったです。すごいダミ声のモノマネだったので、ハーヴェイはハーヴェイでも舞台俳優のハーヴェイ・ファイアスタイン(※)かと思った(笑)。後でYouTubeで検索してワインスタイン氏のインタビューを聞いて、ワインスタイン氏もけっこうなダミ声なのが分かったのですけど。

あと、男性の質問者で、「あなたの生まれた時の名前はジョナサン・スチュワート・リボウィッツで、あなたはラストネームをスチュワートに変えたわけですが…」と始めた人がいて、ジョンは「『芸名』って知ってる?」という感じで、ちょっと警戒していたのですが...(警戒している理由については、2009/8/2のエントリーを参照。)

でも、その男性が言いたかったのは、「ラストネームを『リボウィッツ』から『スチュワート』に変えたとすると、今の名前は『ジョナサン・スチュワート・スチュワート(Jonathan Stuart Stewart)』ということになるのですか?」ということでした。ジョンはほっとした感じで、いや、ラストネームを変えたというより、名前の最後のパートをちょん切った(chopped off the last part)だけだから(「スチュワート・スチュワート」にはならない)、と答えていました。

思ったのだけど、最初の「魔法のiPhone」の質問といい、質問自体をことさら面白くしようとしちゃうと、ジョンの答えはあんまり面白くなくなるようです。マラソンカップルや「Doogal」のお母さんにように、ジョークはプロ(ジョン)に任せて、あっさり話題だけを振った方が、話が面白い方向に転がってゆくみたい。

つづきます。

※ハーヴェイ・ファイアスタイン:ミュージカル「ヘアスプレー」のエドナ役のオリジナルキャスト。映画では、自伝的舞台劇の映画化「トーチソング・トリロジー」などで有名。