ドモ、アリガト、オバマサン

今日、仕事で、ちょっと興味深いことがあったのです。

アメリカの人(男性)と電話会議をしていたのですが、会議の本題が終わった時、「ちょっと、馬鹿な質問だけど、聞いていいかな?」と言われて...

アメリカ人「日本の人が、ときどきメールで使っているSANという言葉だけど?」

私「S.A.N.??....あー、-san(さん)のことですか? XXX-sanとかいう?あれはMr.とかMs.とかと同じ、敬称ですよ。※」

アメリカ人「うん、それは知っているんですけど...聞きたいのは、あれは日本に住んでもいない外国人が日本の人に対して使っても、失礼にはならないのかな?」

私たち「?? もちろん失礼にはなりませんよ。むしろ礼儀正しくていいと思いますけど...」

アメリカ人「敬称でも、外国人がいきなりマネをして使ったら妙で、かえって日本人を馬鹿にしている感じにはならない?」

私たち(あまりのことにちょっと笑いながら)「いいえ、大丈夫!保障しますよ。全然おかしくないです!礼儀正しくていいことですよ。」

アメリカ人(照れて)「馬鹿な質問だと断ったでしょう?ドウモアリガト。」

その時は、「妙なことを気にするんだなあ。でも礼儀正しくていい人だなあ。」と思っただけだったんですが、あとでハタと気付いたのです。

これって、オバマ大統領が天皇にお辞儀したことで、アメリカの保守派メディア(FOXニュースとか)にぎゃんぎゃん批判されている、あの騒ぎのせいじゃないのかな??

そういうメディアの中には、オバマ大統領を批判したい一心で、「敬意を表しただけだ」というオバマさん側の反論に対して、「いや、あんな風にむやみに日本の習慣をマネすることは、日本人としても馬鹿にされたと感じるものだ」とか、どうせ日本人は聞いてないと思ってデタラメを並べる連中がいそうだからな。

もしかしたらそういうのを聞いて、まさかと思いながらもちょっと心配になったのかなあ。

うーむ...困ったものです。

※最近、外国人とメール&電話だけで仕事のやりとりをするときは最初から全員ファーストネームで呼び合うことが多いのですが(その方がめんどくさくないし、インド人とかのラストネームは難しすぎるから)、日本人としては見ず知らずのひとをいきなり呼び捨ては抵抗があって、妥協案としてメールでは「John-san」とか「David-san」とか書くこともあるのです。