国民健康保険=ナチの政策??(The Daily Show with Jon Stewart)

http://www.thedailyshow.com/watch/wed-august-19-2009/barney-frank-s-town-hall-snaps

先日「デイリーショー」にゲストで来ていた、民主党上院議員のバーニー・フランクさんが、最近ヘルスケア(健康保険)改革についてのタウンホール・ミーティングを席巻しているというクレージーな人々に反撃したらしい。

ヒットラーのちょび髭をつけたオバマの写真を持った女「オバマの(ヘルスケア)政策はナチの政策です。どうしてあなたはナチの政策を支持しているんですか?」

フランク議員「ちょっと、私の民族性を出させていただいて、質問に質問で答えさせていただきますが...あなた、普段はどこの星で暮らしているんです?

ジョン・スチュワート「その星では、混血の大統領とゲイのユダヤ人がナチになれるらしいね!」

フランク議員「あなたと会話するのは、ダイニング・テーブルと会話するようなものだ。そんなことをする気はありませんね。」
いいぞ、フランク議員!

この質問者の女、フランク議員がユダヤ系なのを分かって言っているんでしょうかね。たぶん分かってないと思いますが...

そもそも、民主党のヘルスケア改革案はまだ固まってもいないし、日本をはじめどの国だって悪戦苦闘している難しい政策だから、オバマさんの改革案にもいろいろ欠点はあるに違いないとは思いますよ。でも、共和党は、まともな野党ならそうするように、民主党の法案をよく分析して欠点をあげつらって、ずっと薄めた「現実的」な対案を提出する、ということさえしていない。(それは民主党内部でやっている。)オバマの政策はお年寄りを安楽死させるものだとか、ありもしないことをでっち上げて恐怖を煽っているだけで。

サラ・ペイリンが自分のサイトに載せた文章がひどかった。

http://www.thedailyshow.com/watch/mon-august-10-2009/healther-skelter

「私の年老いた両親や、私のダウン症の息子が、オバマの『死の委員会(death panel)』の前に立って、役人が彼らがヘルスケアに値するかどうか決めるのに従わなければならないなんて、それは私の知っている、私の愛しているアメリカではありません。こんなのは悪魔のシステムです。」

国民皆保険システムというのは、彼女に言わせるとこういうシステムらしい。(もちろんどの改革案のどこにも『死の委員会』なんてものはない。それどころか、障害のある子供のケアを手厚くするのはヘルスケア改革の骨子のひとつ。)

しかし...彼女のとこはもちろんちゃんと保険入っていて心配ないんだろうけどさ、同じように障害のある子供を抱えていて、例の「pre-existing condition」(既存の症状=保険に入る前から病気にかかっていると、民間保険会社は保険に入らせてくれない)ってやつで健康保険に入れない人も、アメリカにはたくさんいるのでは?そういう人が国民健康保険に入れるようになるのを阻止するために、自分の子供を引き合いに出すなんて、ちょっとなあ。

アメリカの国内問題で我々には直接関係ないとは言え、反対派の言い分があまりにアホなんで、思わず一緒に頭をかきむしりたくなったりしてたんで、フランク議員の反撃にはなんだかスカっとしたのでした。