先週のThe Daily Snow with Jon Stewart

先週のThe Daily Snow with Jon Stewart

しばらくコレをやってなかったんで。

まずはローマ教皇イスラエル訪問ネタ。イスラエル関係ネタの常として、解説が三つも四つも必要なギャグが満載ですが(笑)

The Daily Show with Jon Stewart 2009/5/13 Roadus Triptum

タイトルの字幕「Benny and the Jews(ベニーとユダヤ人たち)」に注目。Benny(ベニー)がベネディクト16世のことだっていうのは分るのですが、「and the Jews」って?

...どうやら、エルトン・ジョンの名曲に「Bennie and the Jets」というのがあるみたいですね。

http://www.youtube.com/watch?v=j0WCQadt864

私も、すべてのネタが分るわけじゃなくて、こうして後から調べてわかることもあるんです。でも、それがまた面白かったりする...

教皇:ショアで殺された(killed)何百万人ものユダヤ人たちのことを思い...

ジョン・スチュワート:思慮深いスピーチだ。ヘブライ語ホロコーストを表す「ショア」という言葉まで使っている。これには文句のつけようがないんじゃないの?

イスラエルの人:(より意味の強い)"murdered" ではなく "killed" という言葉を使った...

ジョン:何、今度は教皇が「anti-semantic」だって批難するつもり?

anti-semitic = 反ユダヤ主義の、ユダヤ人差別の

semantic = 語義の、意味論の

anti-semantic = 反語義論の(?)

...はい、解説したからって笑えるもんじゃないってことは分かってますけどね。個人的には妙にウケたんです、これ。

今回はもうひとつ、アメリカ軍隊の、「ゲイであることをオープンにした兵士は除隊」という方針「Dont' Ask Don't Tell」(訊かない、話さない)についてのセグメント。(2008/8/4のエントリー参照)

これについては、今ちょうど、ダン・チョイというアラビア語の通訳をしている兵士がゲイであることを告白したためにクビになりかけているという問題が起こっているのです。

The Daily Show with Jon Stewart 2009/5/14 Moral Kombat

グアンタナモの拷問の写真を、「反米感情を煽って、前線にいるアメリカ兵を危険にさらす可能性があるから」という理由で公開しなかったオバマ大統領の決断の話から始まって...

ジョン・スチュワート:拷問はアメリカを安全にするために不可欠なことだったけど、それをやっている写真はアメリカを危険にする、と。つまり、写真を撮らなきゃよかったんだね。悪いのはデジタルカメラだ!使いやす過ぎるから!

アメリカはテロとの戦争のために、いろいろ限界を越えてきた。盗聴、アメリカの法的拘束の外に刑務所を作ること、囚人の身元を公開しないこと、囚人の尋問方法...アメリカを安全にするために、いろいろラインを越えてきた。それでも、絶対にこれは越えちゃならないっていうラインはあるのか?

ニュースキャスター:イラク戦争で戦ったダン・チョイ中尉はアラビア語の通訳ですが、ゲイであることを告白したために除隊になることに...

ジョン:あ〜、そのラインね!アメリカが絶対に越えない唯一のラインは、コーラスライン(※)なんだ。

ゲイであることを理由に除隊になった兵士は1200人、そのうち54人がダン・チョイのようなアラビア語に堪能な兵士だった。...人を80回以上「ウォーターボーディング」するのはOKでも、そいつが何を告白しているのか理解できる人がボーイフレンドを持っているのはダメなわけ?「ウォーターボーディング」で囚人が秘密を喋るとしても、英語では喋ってくれないと思うよ?

続いては、ジョン・オリバーの登場。

The Daily Show with Jon Stewart 2009/5/14 Dan Choi is Gay

ジョンの筋の通った議論に対して、「でも彼はゲイだ」の一点張りで「議論」するオリバー。

オリバー:あんたのインタビューのやり方はわかってるぞ。ぼくに「クレーマー」はさせないからな!ぼく自身の言葉を、文脈も正しく説明した上で、ぼくを批判するのに使うようなマネは許さない!

ジム・クレーマーの一件(2009/3/9〜18のエントリー参照)のセルフパロディ、この二人の間で流行って(?)いるんです(笑)。クレーマーがいまだにあっちこっちのインタビューであの件に関してぶつぶつ言っていることへの遠まわしな皮肉だと思いますけど。

※「ミュージカル好き=ゲイ」という冗談ね。これも妙にウケた...