【映画感想】マンマ・ミーア!☆☆

私が先日カラオケに行ったとき、「英語の歌はヒンシュクかな...」という遠慮はこのさい捨てることにして、ABBAをはじめとする英語の歌ばかりを好き勝手に思いきり歌いまくった話はしましたっけ?それを思い出しました。

...まあ、私の場合、それを聞かされた被害者は2人だけだったのですけどね(笑)。

それと、この映画の「ダンシング・クイーン」のシーンは、私が最近通っているジムのエアロビダンスの初心者クラスに感じがそっくりで、笑ってしまいました。

こういう親しみやすさが人気の秘密なんでしょうかね。

とにかく、見ながら何度も思ったのは、「なぜ、どうしてメリル・ストリープなんだ?!」ということでした。

このヒロインのドナという女性は、「娘を女手ひとつで育て上げたしっかり者だけど、ちょっと子供っぽくてあわて者で軽率、陽気で感情的、でもそういうところが可愛くて色っぽくてみんなに愛されている」というキャラだと思うのですけど...メリル・ストリープにはそういうところはカケラもないのよねえ。しかも、年を取って失ったのじゃなくて、もともとそういうタイプじゃないのよ、彼女は。

彼女はまだデビューしたての頃から「スケールの大きな悲劇女優」と絶賛されていた。でも一方で「ドスコイ体型」と悪口言われたりもしていた(笑)。30年たって、そのドスコイぶり...いや、重々しさと貫録にはますます磨きがかかっているのに...

彼女の卓越した演技力と知性と貫録を求めている映画は他にいくらでもあるだろうに、なんでミュージカルなの?なんでこの役なの?

歌とダンスが素人並ってことももちろん問題なのですが、ビジュアルが合っていないから余計にそれが気になるのかもしれない。(「スィーニー・トッド」のジョニー・デップとは逆に。)

まあ、メリル以外のところは悪くないのですけどね。特に、娘のソフィー役のアマンダ・セイフライドはなかなか良かった。ターニャ役のクリスティン・バランスキーも。というか、ラストのところでまともに踊っていたのはターニャだけだったような。ほんと、ダンスのレッスンをきちんと受けてまともに踊ろうって気もないのなら、ミュージカルに出るのは遠慮してほしいものです。

蛇足:もう一つの疑問:なぜ、どうして、ステラン・スカルスガルドはどの映画に出ても必ずお尻を出すんだ?よっぽど自信があるのか?(参照:ドッグヴィルキス☆キス☆バン☆バン