先週のThe Daily Show with Jon Stewart

2009年最初の週は何といっても、ホリデー気分もいっぺんに吹っ飛ぶガザ攻撃のネタから。

The Daily Show 2009/1/5

ジョン・スチュワート:いったいどうしたんだ、12月に休暇に入る前は、中東はいい方向に向っているように思えたのに!ある人なんか、とりわけ楽観的だった…

12月5日のブッシュ大統領イスラエルパレスチナは、まだ合意には達していないものの、将来の信頼関係に向けての新しい土台を築いている…

スチュワート:あんたが分かっていることってあるの?!ところで、ぼくは建築家じゃないけど、新しい土台を築くときは、C4火薬は使わない方がいいと思うよ。土台の資材としては、とても不安定だと思うから。

イスラエルは自己防衛しているだけだ、と弁護する政治家たち)

ハリー・リード上院議員民主党):バンクーバーからシアトルにミサイルが撃ち込まれたら、わが国も当然、反撃するだろう…

スチュワート:まず第一に…カナダはアメリカに届く射程のミサイルは持っていないと思うよ。手で投げようとするかもしれないけどね。もっと納得できるような例えを出せる人はいないの?

マイケル・ブルームバークNY市長(民主党):もしあなたが自分のアパートメントにいて、精神に障害のある人がドアを叩きながら、「このドアを破ってお前を殺す!」と叫んでいたら、『バランスのとれた勢力』であるひとりの警官に対処してもらうより、警察のすべての武力を注ぎ込んで対応してほしいと思うんじゃないですか?

スチュワート:それは、ぼくがその男を自分の家の廊下に強制的に住ませて、ウ×コしに行くたびに検問を通らせているかどうかで話が違ってくると思うけどね!

さて、相変わらず毎日のように"Jon Stewart"でググっているんですが…こういう論議を呼ぶようなネタを扱った後には、やっぱり批判や攻撃もあります。でも、たいがいは批判より賞賛の方が圧倒的に多いので、あまり気にしていないのですが…今回はいつになく批判が多かったですねえ。それも「裏切り者」とか「Anti-Semite(反ユダヤ主義者)」とか(はい、本人がユダヤ人でもそう言われることはあるんです)、あるブロガーなんか、ジョンの子供たちの上にロケット弾が降ってきたらどう思うかとか…

ブルームバーグ市長のムチャクチャな「例え話」もヒドいけど、こういう「論理」で相手を黙らせようとする人は嫌だなあ。論理じゃなくて脅しなんですよね。

一貫性があるというのは、何をしても一方の(自分の)側を全面支持することじゃなくて、どちらがやったにしても正しくないことは批判することだと思いますがね。またそういう人がいるからこそ、その国や民族も完全に信頼を失わないですんでいるのだし。

もちろん、この日の「The Daily Show」には「よくぞ言ってくれた!」と賞賛する声も多くて(ユダヤ系の人からも)、そこは救われるのですけど…

でも、こういうことを言うには、相当な根性が必要なんだろうなあ。