Jon’s Stand-up in Boston

ジョン・スチュワートは先週のの金曜、またスタンダップのライブを、今度はボストンのノースイースタン大学でやったようです。

今回は珍しく、録音録画OKだったみたいで、動画やら写真やらトランスクリプトやらネットに上がってます。音質はヒドいですけどね。

http://jp.youtube.com/watch?v=wL-XO0wHG_4

彼(マケイン)は面白い副大統領の選択をしたね。ぼくも森は好きだけど…ぼくなら、森からランダムに副大統領を引っ張り出して来るかなあ。

今日、彼女はまた演説をしていた。彼女は小さな町で話していて、この国で本当に訪れたい場所は小さい町だ、それがこの国の中で「アメリカの味方である(pro-America)地域だから」、と言った。

あー、ここで彼女に言いたいことがあるんだけど…ごく手短に…F**k you.

声や口調の可愛らしさと、言っている内容のひどさがこれほど釣り合っていない人は初めて見たよ。

(モノマネで)「知ってますう、オバマって、なんとびっくり、テロリストなんですって?なあに?なんてこと、彼って、赤ん坊を殺すんですって!あらあら!」

小さい田舎町だけがアメリカの心で魂だという考えには、本当にうんざりだ。小さい町もいいところだけど、大都市だって同じだ。大都市は、小さい町を一箇所に積み上げてあるだけだよ。

彼らには、どいういうわけか、アメリカのある地域をまるっきり無視していいっていう考えがあるみたいだ…そう感じる。あのね、オサマ・ビン・ラディンにとってニューヨークが十分「アメリカ」だったんなら、あんたたちにとっても十分なはずだ。

もう我慢の限界だよ。こういう分断が8年も続いた後で、小さな田舎町のアメリカだけが「本物のアメリカ」だっていう概念に戻ってしまった。

ぼくはニューヨークの人間だ。たしかにゲイの人はいっぱいいるけど、別にロシア国旗の上で「男色の罪」を犯しているわけじゃないよ。

ジョンのこのFワードは、保守派の評論家たちからだいぶん批判されているようです。前後をちゃんと聞けば、ジョンが「F**k you」と言っている相手は、ペイリン個人じゃなくて、彼女が代表しているひとつの考え方だってことがわかると思うんだけど。

たしかに、大統領選挙の演説で、ここまで堂々とはっきり言った人は彼女が初めてかもしれないんですけど。

小さい田舎町のことを「アメリカのHeart & Soul(心であり魂)」だと持ち上げるぐらいは、まあどの政治家でもやっているけれど、「Pro-America(アメリカの味方)」というのは、かなりきっつい言い方なのです。「こういう地域はPro-Americaだから」というのは、「他の地域(大都会とか)はAnti-America(アメリカの敵)だ」と言っているも同じですからね〜。

(まあ、つい口が滑ったことを文脈から外して使われているのかもしれないな、とかも思ったのですが甘かった。演説の前後をフルで聞いてみたら、もっとヒドかったです。「私はこういう地域を『本物のアメリカ』と呼んでいます。」なんてことも言ってましたし。)

下のリンクの動画で、民主党副大統領候補のバイデンさんが、このサラ・ペイリンの発言に対して、ジョンと基本同じことをまるっきり違う表現で(当然ですが)言っているのが面白かったです。

http://redtory.wordpress.com/2008/10/20/jon-stewart-to-palin-%E2%80%9Cfuck-you%E2%80%9D/