クレージーな人々、ビジーな人々

永遠の暇人を自認していた私としては、珍しく忙しくてへばっています。

で、先日、ジョン・スチュワートがスタンドアップのライブで言っていたという言葉を思い出したのでした。「世の中は保守派とリベラル派とか、右と左とかで分かれているんじゃなくて、クレージーな人たちとビジーな(忙しい)人たちに分かれている」という言葉。

つまり、政治とか社会とかに対してまっとうな考えを持っている普通の人というのは、日々の生活に忙しくて、市民としてあまり熱心に政治活動にかかわったりはできないことが多い。それで、クレージーな暇人たちの声ばかりが大きくなってゆく、という…

スタンダップのライブは映像がネットに出るわけじゃないので、これはライブに行った人からのまた聞きで、このとおりのニュアンスかどうかは分からないんですけどね。それに、これをファン掲示板に投稿していた人は「私が書くと面白くないけど、ジョンが言ったときはすごく笑えたのよ」と書いていたから、もっとちゃんとジョークになっていたんでしょう。でもまあ、主旨はそんな感じ。

で、思ったのは、アメリカの事情とは違うかもしれないけど、クレージーの方はともかく、忙しいってことじゃ日本もそんなもんかなあ、ということ。ジョンは、まともな人々は「仕事とか家族とか友達とか」のことで忙しい、と言っていたそうですが、日本だと純粋に仕事で忙しい、と言う感じだけど。

この間ちょっと書いた「狂気の沙汰」みたいな働き方をしているIT企業のひとなんか、文字通りニュースをチェックするヒマもなくて、福田首相が辞意表明した次の日に会社のひとに「福田さんが辞めたね」と言われて、「どこの部署の福田さん?」と聞き返してしまったということです。いやマジで。

本当は一番、政治に関心と知識を持って、意見を聞いてもらうべき人々が、その意見を形成するヒマさえない…というのが現状かと。