ジョン・スチュワートとミチコ・カクタニ

The Daily Showは、来週の民主党大会と再来週の共和党大会の現地取材の準備のため、今週はお休みです。

党大会取材に連れて行ってもらえないのでスネているスティーブン

カワイイ。

さて、ここ数日、Jon Stewartでブログ検索すると(相変わらず毎日やってるんです)、日曜の「The New York Times」の記事の話でもちきりのようです。

ジョン・スチュワートと「The Daily Show with Jon Stewart」に関する記事なら、この半年間でそれこそ山のように読みましたが、この記事ほど「記事に関する記事」が多く出たものは初めてです。

私としては、ジョン・スチュワートの影響力についてはもはや言われるまでもないので、むしろミチコ・カクタニさんの影響力の大きさにびっくりですわ。

彼女は「世界一怖い文芸批評家」と呼ばれ、大御所であろうと人気作家であろうと、ダメだと思ったら容赦なくケナす人らしいです。と言っても、私は読んだことないんですけど。そもそも彼女の名前を知ったのも、テレビドラマ「Sex and the City」の主人公のキャリーが、自分の本が初めて出版された時に「ミチコ・カクタニに批評される」ことをひどく怖がっていた、というエピソードからでした。すみません、私の知識はポップカルチャーに限定されているんで…

カクタニ氏がテレビ番組に関する記事を書いたことに驚いている人も多くて、この記事に関する記事の中には、「お偉い文芸評論家に今更言われなくたって、The Daily Showの良さはとっくにわかってるよ」とか、「へえ〜、ミチコ・カクタニってテレビも見るんだ!」みたいな感じのものもあったんですが(笑)…

でも、この記事…私は著者名を気にとめずに読んで、素直に「これは力がこもってる。ジョンに関して今まで読んだ中でも、一番いい記事かもしれない」と思ったのですよ。で、後からデイリーショーのファンフォーラムで誰かが「例の難しい発音の名前の有名な人だね」と書いたので、初めて著者がカクタニ氏だと気づいたという。

だからやっぱり、批評家でも評価されている人ってのは、やっぱり評価されるだけの理由はあるんだなあ、ただ辛口だというだけじゃないんだろうなあ、と思ったのです。まあ、彼女の他の批評を読みもしないでこんなこと言うのも何ですけど。

カクタニさんの批評は「超激辛、泣く子も黙る容赦なさ、やたら難しい言葉を使う」という評判らしいですけど、この記事からはぜんぜんそんな感じはしないですね。むしろ、すごく愛情が感じられる。(いやほんとに。)この記事を読んで、私は前よりもっとジョンが好きになったかもしれない。これって大したことですよ。もともと、これ以上惚れようがないほど惚れいているというのに(笑)。

もしかして、カクタニさんはジョンにKindred Spirit(相通じる魂)を見出しているのかもしれないな。普通ならうんざりするような情報を大量に消化する努力とか、反発を恐れずに本音で物を言う勇気とか…などと、勝手に想像したのでした。