Jon Stewart’s Greatest Gay Moments...

うーん、暑いですね〜。

あんまり暑いので、続けて今日もゲイネタでゆかせていただきます。(<何の関係が…)

Jon Stewart's Greatest Gay Momentsからもうひとつ、私もお気に入りのセグメント。

えーと、これは2006年に、3000万の信者を有するNational Association of Evangelicals(全米福音派同盟)という宗教団体代表のテッド・ハガードという牧師が、男性売春夫と三年間にわたって関係を持っていて、しかも麻薬もやっていた…というスキャンダルを取り上げたセグメントです。

大宗教団体を率いる牧師さんが買春に麻薬っていうだけでも、もちろんスキャンダルですが、この場合特に問題なのは、この人の率いる団体の福音派エヴァンジェリカル)というのは、いわゆるアメリカの「宗教右派」(※)に属する、同性愛を激しく攻撃し断罪している団体のひとつだということです。

あと、ジョンはその時に話題になっている人物に「直接」話しかける時、わざわざカメラを替えるというお約束があって、それを「Meet me at Camera 3(3カメに顔を貸せ)」と呼んでいるのですが…このセグメントは、そのパターン(ちょっと変形ですが)の「名作」でもあります。

The Daily Show with Jon Stewart 2006/11/6

タイミングの良いことに、ハガード師はちょうど当時公開中の、ドキュメンタリー「Jesus Camp」(※キリスト教原理主義教団が主催する子供のキャンプを取材したドキュメンタリー)にカメオ出演していました。

スチュワート:たぶんこの映画では、すばらしく皮肉な映像が見られると思うよ。

テッド・ハガード(Jesus Campの中で):ホモセクシャル行為について、どう考えるべきかなんて議論する必要もない。聖書に書いていある!(カメラに向って)君がゆうべ何をしたか知っているぞ!私に1000ドル送れば、奥さんには黙っておいてあげよう…

スチュワート:そうしたら、その1000ドルで麻薬を買って男と寝るから!

さて、団結の固い福音派のコミュニティは、もちろん同僚を弁護したと思うけど…

宗教右派の大物ジェリー・フォールウェルやパット・ロバートソンがテッド・ハガードを「彼のことはよく知らない」「彼の組織は重要じゃない」と見捨てる発言をしているクリップ)

スチュワート:ハガードは、コロラド州同性婚を禁止しようとする運動を公式に支持するハガードの偽善性に腹を立てたマイク・ジョーンズという「男性エスコート」によって、彼との関係を暴露されたわけだけど…まあ、麻薬を売っている男娼にモラルを非難されるようになったら、それは相当問題だよね。ハガード牧師、3カメに顔を…いや、3カメはやめよう。あなたがもっと落ち着けるようなカメラを用意したよ。

(ハガード牧師が隠れ(クローゼット)ゲイであることにひっかけて、「クローゼットの中からの眺め」を表したカメラになる)

スチュワート:シーッ。ヘイ、元気?これは「グローリー・ホール」カメラ…ニュージャージー・ターンパイクのサービスエリアで見つけたんだけどね。(<「マルコビッチの穴」ネタ)

ねえ牧師さん、あなたは人がどうしてこんなに喜んでいるか理解できないかもしれないね、ゲイ攻撃の活動家が、つまり…ゲイだったってことに!

最初に、ユダヤ人として言わせてもらうけど、行き過ぎた自己嫌悪はやめてくれる?それは我々の専売特許なんだから。

次に、あなたみたいな人は、ほんとうに迷惑なんだよね、つまり、はっきり言うと…あなたみたいな人たちにとって!

あなたと、他にもあなたみたいな状況にいる人がいたら、ちょっとアドバイスさせてもらうと…「ゲイ」(自分がゲイであること)からは逃げられないんだよ。

分かりやすく説明しようか。これがあなた。(ビジネスマンの写真)これが「ゲイ」。(マッチョな裸の男の写真)「ゲイ」は鍛えてるんだ。「ゲイ」に追いかけられていると感じたら、全速力で「ストレート」に走って、妻と子供という砦に逃げ込むしかないと思うかもしれないけど、「ゲイ」は壁の向こうを透視できるんだ。子供は「ゲイ」からあなたを守ってくれない。あなたが「ゲイ」を捕まえる事はできなくても、「ゲイ」は必ずあなたを捕まえる。

テッド、ここからの眺めは…あんまりいい眺めじゃないだろ。でも、「ゲイ」から逃げようとするのをやめて、立ち止まって周りを見てみれば、世界っていうのは本当は(美しい山の景色が現れる)けっこう素敵なところなんだから!「神の栄光」は世界に溢れているよ、牧師さん…あなたの隠れている穴じゃなくて。

(照れて)ちょっとやりすぎたかな?今ので、今夜悪い夢を見る人がたくさんいるだろうね。

私:えっと…今、すごくいい事を聞いたような気がするけど…ジョンの目と口のどアップに見惚れていてよく聞いてなかった(笑)。もう一度見よう。

ついでに…えーと、私は、「キリスト教はべつに同性愛を禁じてはいない」と考えている一人です。あと、同性愛を「聖書が禁じている」と言って攻撃する人々は、必ずしも聖書に忠実だとか敬虔なキリスト教徒とかいうわけじゃなくて、むしろ「自分の属するのと違う文化」が勢力を得るのが怖いからそうしているだけだ、とも考えてます。実は、このへんをはっきり認識させてくれたのはスティーブン・コルベアなんですけどね。そのあたりについては、詳しくはまたいずれ。

アメリカの「エヴァンジェリカル福音派)」「宗教右派」「キリスト教原理主義」というのは、厳密に言えばそれぞれ違う概念だということですが、明確な違いがよくわからなかったので…まあとにかく、どれも「同性愛はダメ!」ということでは共通していると思ってください。ちなみに、宗教右派共和党(特にブッシュ大統領)の強力な支持基盤。