オーブリー&マチュリン「21」(その23)

今回も短いです。

というのは...のろのろと書いてきましたが、実はあと3ページしかないのですわ(涙)。

しかも、未完成原稿ですから、20巻みたいにちゃんと終わってはいないのです。「文章の途中でえらく半端ですが、この後作者が死んじゃったんでね〜」で終わりという、えらく寂しいことになってしまうので...

小出しにしているのは、出し惜しみしているのもあるのですが、そこのところを、あんまりミもフタもない終わり方にしないためにはどうしたらいいか、まだ思いつかないからでもあります。

...まあ、なんとか善処しますわ。

***

「わかったよ、マイディア、善処する。」と、前回のクリスティーンのお願いに答えたスティーブン。街を歩いていてミラーに会った時(あ、今はまだ喜望峰に到着したわけじゃなく、途中のアフリカのどこかの港に寄港中です)、至極ストレートに切り出しました。

「伝言があります。ミセス・ウッドは、招待されないかぎりもう訪ねて来ないで欲しい、と望まれています。」

ミラーは、スティーブンの言葉の意味がわからないようにしばらく黙っていた後、「嘘だ!」と叫びました。「クリスティーンがそんなことを言うはずはない。」

「たしかに、この通りにおっしゃいました。」「嘘だ!」「私を嘘つきだと言うのですか?」声が低くなるスティーブン。

「ああ、そうだ!」と言うなり、ミラーはスティーブンを殴りつけました。

ティーブンは落ち着き払って、「ご友人を介添え人に指定して下さい。私の方は、こちらの紳士方(一緒にいたドクター・ジェイコブとハーディングさん)にお願いします。それでは失礼。」

あと2ページしかないのに、また決闘かよスティーブン!

(...って、これはスティーブンが悪いわけじゃないですけどね。)