vs. CNBC その6(先週のThe Daily Show with Jon Stewart)

この忙しいのに、ジョンのせいで(?)ヘッジファンドの「空売り」について勉強するはめになってしまいましたよ。(一応分かったような、分からんような…)

でも、そういうこと、元から知っておくべきなんでしょうねえ。The Daily Showのファンをやっているおかげで、いろいろお勉強になりますわ。

インタビューの訳のつづき。

ジム・クレーマー:わかりました、そうですね。自分の話にしたいわけじゃない。私は、(CNBCには)本当に努力しているレポーターがいると思っています。いつも本当の話をしてもらえるとは限らない。

でも、大事なのは、市場は長期間ずっと上げてきました。私が考えるに、我々の本当の罪は、あなたの今言ったようなことがあったのに、ずっと上がり続けると信じたことだと思います。多くの借り売りがあった。多くのペテンがあり、私はそれを知っていた。

私は本当に、ベアー.スターンズが一夜にして消えてしまうとは思っていませんでした。本当です。私はベアー・スターンズの経営陣をしっていて、彼らが正直だと思っていた。間違いでした。本当に、彼らの言うことが本当だと信じたんです。以前から知っている友人だから甘かったのでしょうか?多分、ある程度はそうでしょう。ワコビア(銀行)から来た人は私の古い友人で、私に仕事を世話してくれた人なんです。

ジョン・スチュワート:正直であろうとなかろうと、一体どこの世界で、35対1のレバレッジ・ポジションがまともと言えるんです?

クレーマー:1999年から2007年まで、毎年毎年、30%増の利益を上げ続けた世界ですよ。そうするうちに…

スチュワート:でも、それが問題の一部ではないですか?「(預金者は)何もしなくていい」という考えを売りつけることが。「ただ座って待っているだけで、あなたの金が10%から20%増えます」と売り込むとき、それは嘘になると分かってたのではないですか?この国の富は労働だと、我々はいつになったら気づくのでしょう。働く人々に、「おい、金持ちになる方法を教えてやる」という考えを売りつけることは…テレビショッピング番組とどこが違うんです?

クレーマー:目標は常に、簡単に稼げる金などないと伝えることだと思っています。マドフの尻尾を捕まえられればよかったのですが…

スチュワート:でも、(CNBCには)文字通り「Fast Money(手軽な金)」という番組があるじゃないですか。

クレーマー:求める人がいるから…そういうものに需要があるから、供給しているんです。

スチュワート:コカインや娼婦にも需要はありますよ。ウォール街について報道する人々の責任はなんですか?誰に対して責任を負っているんですか?401Kや年金を持っている人や一般人ですか、それともウォール街のトレーダーですか?

言っておきますが、「ウォール街」をまとめて批難するのも不公平だと思っています。彼らの大多数は必死で働いている人々です。本当に頭も良い。大勢の人を知っています。彼らは正しいことをしようとして、同じように被害を受けているんです。

クレーマー:その通りです。我々はネットワークとして、多くのインタビューをしましたが、多分我々は…本当のことを言わない人たちがいるんです。そういう間違いについて、常に指摘し続けるべきだったか?その通りです。心から、もっといい仕事をしたかったと思っています。我々は前の財務長官に厳しかった。前の(ブッシュ)政権の無理解に対しても厳しかった。ベン・バーナンキにも。でも、一方で…

スチュワート:でも、彼は過大なレバレッジを容認するルールを作った人でしょう。

クレーマー:私は毎晩、彼の悪口を言っていますよ。テレビで彼を嘘つきと呼んだこともある。何をすればいいんです?ネットワークの全員が彼を嘘つきと呼べばいいんですか?私はコメンテーターです。我々は…私が番組で雄牛や熊(※)の人形を投げたりして、それでもまだ信用できる人間だと思われることが問題だと言うこともできるでしょう。

私はエリック・セバラでも、エドワード・R・マローでもありません。ビジネスに関する娯楽番組を作って、人に見てもらいたいと思っている人間です。でも、レポーターにとって、「今、ハンク・ウィルソンのインタビューをしてきたけど、彼は嘘をつきまくっていました」と言うのは難しいんです。限界ってものがある。

スチュワート:ええ。ぼくは推測をもとに喋っていて、ひょっとすると馬鹿げた推測かもしれないのですが…でも、ぼくは、あなたは彼らの言葉をそのまま信じたわけじゃないと思っている。実際には、裏をとってみたんじゃないかと思っている。だから、あなたが(経済メディアを代表する)顔になってしまったのは、まったくの不運だと思っています。

クレーマー:もっといい仕事ができていればと思いますよ。30対1やら、これがいつか崩壊するかどうかを解明するのに…実際は崩壊したんですから。いったん崩壊してしまうと、それが悪かったと言っても手遅れなんです。

スチュワート:それでは、経済の専門家とか「我らクレーマーを信ず」とかをやめて、基本的な報道に戻るのはどうですか。そうしたら、ぼくもオナラの音を出したりヘンな顔をしたりすることに戻れますから。

クレーマー:ここで約束しましょうか。

スチュワート:「Mad Money」はCNBC、平日の午後6時の放送です。

※株式用語で、雄牛(bull)=買い、熊(bear)=売り