今日の"The Daily Show"と"The Colbert Report"

民主党予備選も大詰めのせいか、今日は「The Daily Show with Jon Stewart」、「The Colbert Report」ともに大注目の日でした。
(これ本当は「昨日の」とすべきなのかもしれないけど、まあ日本時間では今日だからいいか。)

というか、昨日から特に「コルベア・レポート」の方の動画がやたらにひっかかっていたのは、うちのADSLのせいじゃなくてアクセスが殺到していたせいなんですね、たぶん。

なんでも、ネットワークテレビのABCが16日にやったクリントンvsオバマの2時間の討論番組の内容があまりにもヒドかった(候補者がヒドかったのでなく、進行役の質問が、政策と関係ない、瑣末なネガティブ・キャンペーンのネタのような、あまりに下らないものばかりだった)ので、ABCに対して非難轟々になっているらしいのですが、「The Daily Show」は期待通りこのネタを取り上げています。

The Daily Show with Jon Stewart 2008/4/17
「(政治家の)瑣末な発言や言い間違いを大げさに取り上げるのはぼくの仕事のはずなんだけど!いいかげん、ぼくの仕事をするのはやめてくれる?」

しかし、GoogleニュースのUS版にも出ていましたが、今日の注目はなんといっても「コルベア・レポート」の方でした。

ペンシルヴェニア予備選のカバーでフィラデルフィアに出張中のスティーブンですが、最終日の今日はクリントン候補が登場。「壊れたスクリーンを直す」というパフォーマンスをやっています。

The Colbert Report 2008/4/17
「私は問題を解決するのが大好き。いつでも呼んで。夜中の3時でも。」

でも、彼女より場をさらっていたのは…

サプライズで登場した元候補のジョン・エドワーズ。いつもはスティーブンがやっている「Tonight's Word(今日の言葉)」(スティーブンが話すと同時に横の画面に字幕で突っ込みが入る)コーナーを代わりにやってます。なかなかのコメディアンぶりで、ユニバーサル・ヘルスケアと貧困問題解決を公約する候補を支持することをアピールしています。

「白人男性の票が重要だと言われているけど、この白人男性の票ほど重要な票はないよ。」
(悪いね、アル・ゴア。)
「私の父が工場労働者だったことを話したことがあったっけ?」
(これで100万回目!)
民主党は30年間で貧困層をなくすことができる。」
(ブッシュは8年で中流階級をなくしたし。)

最後は、やはりサプライズで、ヒラリーが直したスクリーンにオバマが登場するというオチ。

オバマ候補は、前夜のABCの討論会でしつこく聞かれたような、政策と無関係なもろもろのネガティブ・キャンペーンネタを「manufactured political distraction(真の政治問題から目をそらす、作られた問題)」と呼んでいます。

オバマアメリカはこういう瑣末なDistractionのゲームにうんざりしていると思う。こういうゲームは、医療問題もイラク問題も解決しない。」
コルベア「マスコミの人間として言わせてもらえば、ちっともうんざりしていませんよ。同じ質問を繰り返すことができて、仕事をしないですむからです。」

ABCに対する(というか、マスコミ全般に対する)強烈な皮肉。さすがはスティーブン。

オバマは「Distraction」を「コルベア・レポート」の「On Notice Board」(この番組のジョークのひとつ。「アメリカへの脅威」をリストアップしておく「警告ボード」)に載せることを提案。

オバマ「『作られた目くらましの政治問題』、ここに正式に警告する。」

見事なオチだ…これはオバマ氏で決まりかなあ(笑)